初心者でも分かる本質の株式投資

自己資本比率と営業利益率について深く理解しよう

健全な会社の見分け方」という記事で、健全な会社を見分ける3つのポイントについて書きましたが、覚えていますでしょうか?



1 しっかりとした資産がある

2 安定的で大きな収益がある

3 将来性がある



この3つでしたね。



これらのポイントを満たしているかどうかで、健全な会社なのかを判断していくわけですが、



大事なことは、数値のみで判断するのではなく、経済やビジネスの本質を踏まえて判断するということです。



今回は、しっかりとした資産がある会社とはどんな会社なのかを、ビジネスの本質を踏まえて理解していただきたいと思います。



資産がある会社とは


まず、上の3つのポイントにあげた「しっかりとした資産のある会社」についてもう少し深く考えてみましょう。



しっかりとした資産がある会社とはどんな会社なのかというと、

破産しにくい会社と言えます。



破産しにくい会社の大きな特徴は、背負っている負債を仮に全部返済しても、資産が十分に余るということです



会社は資産がなければお金の流れを作れませんので、まずは資産作りが重要になるという話は前回もしましたよね。



でも資産を構築するといっても、何もないところから急に資産は生まれませんから、資産を作るための資金が必要となります。



企業にはバランスシートという資産状態を表すものがありますが、



バランスシートの内容を簡単に言うと、どんな資産があって、その資産を構築するのに、どこから資金を調達しているのかが分かるようになっています。



大事なポイントは、どうやって資金を集めるのかということです



資金の集め方



会社が資金を集める方法は、2つあります。



1つは、金融機関などからお金を借りる方法

もう1つは、借りずに自分で用意する方法です。



金融機関などから借りるという方法は、借金をするということで、当然後で返済しなければなりません。

借りたお金のことを負債と言います。



借りずに自分で用意する方法は、返済の必要がない資金となり、自己資本とか純資産といいます。



例えば、500万円で車を購入したとします。



この車は資産ですよね。



車を買ったお金500万円のうち、400万円が借りたお金で、100万円が自分で用意したお金なら、



負債が400万円で、自己資本(純資産)が100万円ということになります。



理想を言えば、借金せずに全部自分のお金で支払いをしたいと思いますが、ただ、それにこだわってしまうと資産の構築が遅れてしまいます。



会社にとって資産を築くことは、収益を生み出すために必要なことです。



お金を借りることで、良い人材を雇ったり、車やパソコンなどの設備を整えて、多くの収益を上げることができれば、借りたお金を返済する以上の利益を得ることができます。



だから会社がお金を借りること自体は悪いことではなく、むしろ収益が早く大きくなっていくため、効率的な経営をするためには必要なことと言えます。



ただ、いくら資産が必要だからと言って、自分のお金は0で、すべて借金ということになると、返済できなくなる可能性が出てきますから、借金の割合が高くなりすぎないように注意しなくてはいけません。



要するに、破産しにくい会社を判断するときに注目すべきは、借金と自己資本の割合なんですね。



自己資本比率をチェック


全部の資産のうち、自己資本(純資産)の割合を表す数字を自己資本比率といいますが、



先ほどの車の例でいえば、全資産500万円のうち、400万円が借金で、100万円が自己資本(純資産)ですから、



自己資本比率は20%となります。



当然ですが、自己資本比率が高ければ高いほど倒産する確率は下がりますから、



いかに純資産を増やしていくことが会社にとっては重要なわけですね。



ちなみに自己資本比率はどれくらいが望ましいかというのは、業種によっても違いますが、



50%を超えるとかなり優良企業と言えます。



30~40%ぐらいが一般的に優良企業と言われています。



会社選びの際は、自己資本比率30%以上を目安にしましょう。



純資産はどうすれば増えるのか



自己資本(純資産)がたくさんあったほうがよいのはお分かりいただけたと思いますが



では、会社は自己資本(純資産)をどうやって増やしていくのでしょうか。



その方法を知っておきましょう。



会社が純資産を増やす方法は下の2つです。



①株主から出資してもらう

②会社の利益を大きくする



株を発行して調達した資金は、返済の義務はありませんから、自己資本(純資産)となります。



会社を立ちあげたときは、社長が自分の手持ちのお金でビジネスに必要なものを準備していく場合が多いと思いますが、自らが株主になっているということです。



そして自己資本(純資産)を増やすもう1つの方法は、会社の利益を増やすことです。



会社の事業で稼いだお金を収益といいますが、収益から原価や経費を差し引いたものが利益となります。



いくら収益がたくさんあっても、売り上げから原価や人件費などの経費を引いて利益が0だったら意味がありませんよね。



利益とは手元に残るお金のことで、返済しなくてもよいわけですから



たくさん稼いで利益が大きい会社ほど、純資産がどんどん増えてお金持ちになっていくというということです。



利益率をチェック


ここで重要なことは、収益(売上げ)が多い会社がお金持ちになっていくのではなく、



利益が多い会社がお金持ちになっていくということです。



だから、破産しにくい会社かどうかを判断するときには、見るべきは売上げの中の利益の割合なのです。



収益の中の利益の割合のことを利益率といいます。



会社を調べるときに、利益といってもいくつか種類があるのですが、細かいことは覚える必要はありませんので、



調べるときには、まずは営業利益率を調べましょう。



例えば、1億円の収益があり、営業利益が5000万円だったら、営業利益率50%ということになりますし、



1億円の収益のうち、営業利益が500万円だったら、営業利益率は5%となります。



利益率は高い方が良いというのは当然ですが、業種によって大分異なるため、あくまでも同じ業種の他の会社と比べて低すぎないかというチェックになります。



住宅メーカーみたいに、家を作る時にたくさんの材料や人件費がかかる場合は営業利益率は5%前後になります。



3000万円の家を販売したら、材料費や人件費などの経費を引いて会社に残る営業利益は150万円ぐらいです。



額が大きいため営業利益率が低くても問題ありませんが、住宅メーカーの中でも利益率に差があります。



10%近くの利益率の会社もあれば1%ぐらいの利益率の会社もありますので、あまり低い会社は選ばないようにしましょう。



今回はしっかりとした資産のある会社とは、どんな会社なのかについて書きましたが、チェックポイントは



自己資本比率

営業利益率です。



この2つの意味を知り、会社選びの際にはサクッと検索してみてください。

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