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インフレとデフレについて深く理解しよう

GDPについて理解しようという記事で、政府と企業と個人の3者が主体となってお金が回っているという話をしました。

この3者の中でお金の回りがよくなれば、景気が良くなり、お金があまり回らないと景気が悪くなるということです。



今回は、景気の変動によって起こる現象の1つであるインフレとデフレについて詳しく書いていきたいと思います。


インフレとデフレとは何か


政府、企業、個人(家計)の間(特に企業と個人の間)でお金の循環がほど良く回っている状態のときは、好景気になりますし、



お金の循環が悪くあまりお金を使わない状態のときは、不景気になります。



好景気のときは、個人個人がお金を使って商品やサービスを購入するので、企業も業績が良くなり、さらに利益を拡大するために投資をしていくようになります。



このことを需要と供給という言葉を使って説明しますね。



需要って何かというと、人々が欲しがることをいいます。



供給は、欲しがる人に与えることです。



好景気で商品を欲しがる人が多いということを需要が大きいといい、



不景気で商品を欲しがる人が少ないことを需要が小さいと言います。



ここで質問ですが、



商品を欲しがる人が多いとき、つまり需要が大きい時には、商品の値段はどうなりますか?



また、商品を欲しがる人が少ないとき、つまり需要が小さい時には、商品の値段はどうなりますか?



まず、需要が大きいときというのは、好景気のときです。

だから個人は働く場所があって、十分なお給料をもらえて、必要なものや欲しいものをどんどん購入していける状態です。



だから多少値段が高くても購入してくれますから、商品の値段はどんどん上がっていきます。



このように継続的に商品やサービスの値段が上がっていく現象をインフレーションと言います。



デフレは逆にですね。



誰もがお金を使わなくなると、不景気になり、お金の循環が悪くなりますから、需要が小さくなります。



たくさんの商品があるのに、買ってくれる人が少ないので、企業は商品の値段を安くして買ってもらおうとします。



商品はたくさんあるのに、買ってくれる人が少なければどんどん値段は下がっていきます。



このように継続的に価格が下がっていく現象をデフレーションと言います。



デフレということは、景気が悪くなっているということになります。



需要と供給はバランスする



ここで1つ問題があります。



それは、需要の大きさは一定ではないということです。



当たり前に聞こえるかもしれませんが、企業にとっては迷惑な話なんです。



企業には供給能力というものがあり、生産できる商品の量や、提供できるサービスの量は、人材の数や設備の規模、在庫の数などで決まってきます。





景気が良いときは需要が大きいので、供給能力を高くしてたくさん製品を作って販売しようとしますが、



景気が悪くなると、生産する必要がなくなり、せっかくの供給能力が無駄になってしまうのです。



例えば、たくさんのものを一度に運べるように、体をめちゃくちゃ鍛えて筋肉ムキムキになったのに、運ぶ荷物がそれほどなくて、子供でも持てるような小さなものしかなければ、その筋肉が無駄になってしまいますよね。



本来企業は、十分に供給能力を発揮して、ジャンジャン商品を販売して、利益を最大化したいと思っているのですが、需要がなければ能力を発揮できません。



問題は、能力を発揮する場がないのに、その高い能力を維持することは経費がかかるということです。



だから需要がないときは、供給能力を低く抑えなければならず、リストラして人員を削減したり、設備を売却したりして、供給能力を自ら削減していくことになるのです。





民間の企業は利益がでないことはやりません。



需要のないものを作ることは損失になりますから、供給は需要の大きさに合わせて、バランスしていくわけです。



欲しい人がたくさんいれば、たくさん供給するし、



逆に欲しい人がいなくなれば、供給もそれに合わせて少なくしていかざるを得ないということです。



デフレギャップとは



デフレになると、本来の供給能力は十分に発揮できなくなりますが、



このような本来の供給能力と実際に発揮できる供給能力の差をデフレギャップと言います。



本来の供給能力が100あり、実際に発揮できる供給能力が90だった場合、デフレギャップは10ということになります。



例えて言えば、本当は100個の荷物を持てる筋肉があるのに、90個しか持たなくてもよいので、10個分手を抜けるわけです。



その手を抜いた10個分がデフレギャップになります。



このギャップが大きくなるほど、企業は事業を拡大するどころか、縮小していくようになり、GDPはますます小さくなっていきます。



デフレになると、企業は持っている本来の力を発揮することができなくなり、どんどん能力を削っていくようになりますから、GDPは成長しなくなるわけですね。



バブルがはじけるとは



インフレやデフレは経済全体の話ですが、



一部の商品だけの需要が大きくなったり、小さくなったりすることもあります。



これはインフレという問題ではなく、単純にその商品の人気の問題です。





一時的な人気でもブームになるということは、みんなが欲しがるわけですから、その時値段が上がっていきます。



土地を買うことがブームになった時代がありますが、土地を買う人が多ければ、土地の価格はどんどん上がっていきます。



買った土地の価格が上がるということは、資産価値が上がるということですから、その土地を売れば、その分利益が出るようになり、ますます土地を買う人が増えていきます。



本来土地にそんなに高額な価値がなかったとしても、ブームになると、誰もが欲しがるので、異常なまでに価格が上がっていくわけですね。



ブームになって異常なまでに上がった価格は、必ずどこかで人気が下がります。



そうすると、土地を買う人よりも、手放す人の方が増えていき、一気に値段が下がっていきます。



この現象をかの有名な「バブルがはじけた」と表現するわけです。





一発屋芸人なんかは完全に一時的な人気ですから、そのギャグを見たい人が多い時には、たくさんの番組に出演し、芸人としての価値も高くなっていきます。



でも、ブームが去れば需要がなくなり、価値が下がっていきます。



本来そんなに面白くもない芸人の価値が、一時的なブームで上がっていき、



どこかで人気が頭打ちになったところで、バブルがはじけて、一気に人気がなくなってしまい、どこの番組からも呼ばれなくなっていきます。



このように、本来一部の商品だけの値段の上がり下がりだけなら、インフレやデフレにはなりません。



ですが、土地の場合は、資産価値が上がるわけですから、持っている資産が増えることになります。



そうすると、だれもがお金持ちになった感覚になりますから、どんどんお金を使うようになり、土地だけでなく、色んなものにお金を使うようになります。



お金の循環が良くなるので、需要が大きくなり、価格が上がっていき、経済も成長していきます。



だから、土地のような資産の価値が上がるか下がるかは経済全体に大きな影響を与えて、インフレやデフレの原因になっていきます。



実際、90年代に土地のバブルが崩壊し、日本は20年以上も続くデフレに突入しました。





今回はインフレとデフレの基礎について話しましたが、



要するに、需要が大きいか小さいかによって値段は大きく左右されるわけです。



需要の小さい時期がデフレになり、需要の大きい時期がインフレになります。



日本のGDPは25年くらいほぼ横ばいで、成長はしていませんから、デフレの影響が長く続いています。



デフレがインフレに変わっていくと、そこが景気の転換点になっていきますので、景気動向に意識を向けておくことはとても重要です。



次回もインフレとデフレについて、さらに詳しく話していきます。



ではまた(^^)/


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