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インフレとデフレの政策の違いについて深く理解しよう

「インフレとデフレを理解しよう」という記事で、経済の主体は、政府と企業と個人の3者という話をしましたが、

この3者がどう動くかでインフレとデフレの流れは大きく変わっていきます。

今回は、そのときの経済の状況に応じて、この3者がどう動いていくのか、どう動くべきなのかについて話していきます。



デフレ期はお金が回らない


デフレ期は、個人がお金をあまり使わなくなり、需要不足になるため、企業の供給能力が過剰に余ってしまう状態ですから



企業は人を雇ったり、設備に投資しなくなるどころか、

人をリストラしたり、持っている設備を売り払ったりするようになります。



企業がお金を借りて、投資することで経済規模は大きく成長するのですが(詳しくはGDPを理解しようをご覧ください)、供給過剰な状態ではそれをしようとしません。



利益は投資に回さずに、貯蓄に回していくため、お金は循環しなくなります。

個人がお金を使わなくなると、企業もお金を使わなくなるという悪循環に陥ってしまいます。

だからデフレ期は景気が悪化していくのです。



何度も言いますが、GDPはお金を使わないと成長しませんから、



個人も企業もお金を使わないと、経済は急速に縮小していくのです。



政府の役割


政府が経済においてやるべき役割は、デフレを深刻化させないことと、インフレを加熱させないことの2つです。

デフレ期とインフレ期では、需要の大きさが全く違いますので、政府が取るべき政策は同じ政策にはなりません。

真逆の政策になります。



先ほど話したように、デフレ期は個人や企業がお金を使わずに貯蓄に回すようになり、経済規模が縮小していきますから、政府が取るべき政策はお金を使う政策になります。



なぜならデフレ期に政府までお金を節約してしまうと、誰もお金を使わなくなってしまい、ますます景気が悪化してしまうからです。

経済を活性化させるためには、誰もお金を使わない事態だけは避けなければなりません。



だからまずは、政府がお金を使うことが一番優先してやらなければならないことになります。



政府がとるべき2つの政策


経済のために、政府の取るべき政策は2つの種類があります。

1つは、日本の中央銀行である日銀にやらせる金融政策です。
もう1つの政策が、政府が予算を分配して行う財政政策です。


金融政策とは、日銀が発行するお金の量をコントロールする政策を言います。



デフレの時に行う金融政策は、お金が世の中に出回るように、たくさんお金を刷ってばらまくことです。



お金を刷ってばらまくと言うと、極端な表現になりますが、実際にお金を印刷機で刷っているわけではなく、一般の銀行が持っている国債を買い取って銀行の持っているお金の量を数字で動かすだけです。

お金の循環が良くないなら、まずは、お金の量を増やすという政策ですね。



ただ、お金の量を増やしても、そもそも需要が小さくてお金を使おうとしないことが問題ですから、お金は貯蓄に回ってしまい、結局景気は良くなりません。



実際に第2次安倍政権で日銀は300兆以上のお金を刷っていますが、GDPはほとんど成長していません。

結局金融政策だけでは、需要が大きくならないということです。



デフレ期の財政政策


そこで政府が行うもう1つの政策が、政府が予算を分配して行う財政政策です。

国や地方を運営するためにはたくさんの費用がかかります。

その予算の配分して、状況に応じて適切にお金を使くことが財政政策です。


例えば、デフレ期に公共事業を行うことは、雇用を生み経済を活性化させるだけでなく、将来的な日本の安全を支えるインフラを整えていくことにつながります。



さらに、政府がお金を使うだけでなく、個人や企業がお金を使うような政策や、お給料が上がるような政策、今後の日本が成長するために必要な政策を選んでいきます。



要するに長期に渡って需要が伸びるような政策ですね。



デフレ期に「節約」したり、ましてや「増税」なんてしたら、景気の悪化は泥沼化していくということを覚えておいてください。

お金を使わずに需要が小さくて困っているのに、増税なんかしたらさらに需要が小さくなっていきます。



また、よく規制緩和が正しいという論調がありますが、

そもそも規制というのは、自国の企業や自国の生産物を外国企業から守るために設けているものです。

の規制を取っ払ってしまうということは、外資系の民間企業がわんさか入ってきますから、

国内の企業は激しい競争にさらされるようになります。



競争すれば良い商品が出来て良いのでは?と思うかもしれませんが、

国内だけでも技術力の高い会社が多い日本の企業は、デフレで利益が小さくなって弱っている状態です。

そこに外資系の巨大な企業とも戦わないといけなくなると、

もっと値段を下げて競争していかなければなりません。



このように需要が小さくて値段が下がって困っているデフレの時に、規制緩和をするとますますデフレが悪化して不景気になっていきます。

デフレの時に取るべき政策は、規制緩和などではなく、その真逆で規制を強化していくべきだということです。



当たり前の話なのですが、世の中には日本の国のために動けない人たちがたくさんいます。

ただ、出世したいがために増税するとか、日本を強くしたくない勢力がいたりとか、

複雑に様々な勢力が自分の利権のために絡み合っていますので、なかなか当たり前の政策をとることができないわけです。



だから経済の動向を見るときには、政府がどんな政策をとるのかしっかりみておきましょう。



インフレ期の政策


インフレ期の政策は、デフレ期と真逆の政策になります。



お金回りが良い状態は好景気ですが、インフレが過熱してバブルのようになってしまうと、景気にも悪影響を及ぼしてしまいます。

バブルについては、前回の記事「インフレとデフレを理解しよう」をご覧ください。



インフレ期には、あまりお金の循環が良くなりすぎないようにしなければなりません。



需要が大きくて、個人や企業がお金を使っていますから、そこで政府までもお金をジャンジャン使ってしまうと、ますます過熱してしまいます。



だからインフレ期は、政府は公共事業などを削減して節約すべきなのです。



また、増税してお金回りの過熱を抑えたり、

規制緩和することで、民間企業を競争させて、商品をより良く、より安くする方向へもっていかなければなりません。



デフレなのかインフレなのかで政府の取るべき政策が逆になるということはお分かりいただけたでしょうか。



需要の大きさに合わせて、適切な対策を取ることができれば、会社の業績は良くなっていき、

業績が良くなれば従業員にお給料もたくさんあげられるし、

さらに企業は業績を伸ばしていこうという意欲が高まり、銀行からお金を借りてもっと設備増やしたり、もっとたくさんの従業員を雇ったりなどの投資ができるようになります。



日本がインフレになってきたというニュースが出てきたら、日本はだんだん変わってきたというサインになります。



そのときの政府の政策によって、日本の未来は大きく変わっていきます。

日本の取る政策はしっかりチェックしていきましょう。


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