初心者でも分かる本質の株式投資

ハイパーインフレはあるのか 金融緩和は悪か

株式投資を勧める人の中には、将来的にハイパーインフレになるから現金以外のものに投資をしようと主張している人もいます。


でも、ハイパーインフレって本当のところあり得るのでしょうか。

結論から言うと、「ない」のですが、今回はなぜ「ない」と言えるのかについて書いていきますね。


インフレになる理由は需要が大きいから

まず、インフレになる理由から確認していきましょう。


インフレになる理由は需要と供給のバランスで決まってきます。


需要が大きいときは、欲しい人が多いということですから、売り手にとってはうれしい状態です。


商品の希少価値が上がりますから、値段を高くしても買ってくれるわけです。


逆に需要が小さいときは、売れなくなってしまい、値段を下げてでもなんとかしたいとなり、売り手にとっては苦しい状態になります。


価格は、需要の大きさによって左右されますから、インフレになるかどうかは需要の大きさが一番のカギになりますね。


ただ、需要が大きいと判断できるときには、2つのパターンがあります。


1つは、単純に景気が良くて、需要が大きくなるとき


もう1つは、特に需要が伸びているわけではなく、何かの原因で供給が小さくなったとき


供給が小さくなるときというと、例えば自然災害とか戦争ですね。


たくさんの会社が業務を停止せざる終えなくなった場合は、商品やサービスを提供できなくなります。


この場合は、供給能力が小さくなってしまい、需要を満たせなくなってしまいます。


このように、需要が大きくなるといっても2パターンあり、


1つは、景気が良い状態

もう1つは、供給能力が下がった場合ということです。


ハイパーインフレとは


では、ここからはハイパーインフレについて考えていきましょう。


ハイパーインフレの定義は物価が年間130倍を超える場合を言います。


去年1万円で買えたものが、次の年には130万円になっているということです。


いくらインフレになるとしてもさすがに130倍になることは、まずありません。


戦後焼け野原になって、たくさんの会社が業務できなくなった時でさえ、物価の上昇は4倍ぐらいでした。


だから今後は、ハイパーインフレなんて言葉は使わずに、ただのインフレという言葉を使っていきましょう。


ハイパーインフレなんて現実味のない言葉を使っていると、怪しい人だと思われてしまいますので。


ハイパーインフレになる理由は?


では、ハイパーインフレになる~!と言っている人は、どんな理由でそうなると言っているのでしょうか。主に下の4つになります。


1.日銀がお金をたくさん刷っているから

2.日本政府が財政赤字で国家破綻するから

3.人口が減少して供給能力が落ちるから

4.大きな自然災害


ハイパーインフレでなくても、インフレになる理由は大体上の4つがよく言われています。


今回は1について書いていきます。


お金をたくさんバラまくとインフレになる?


金融緩和という言葉を聞いたことがあると思いますが、金融緩和とは何かについてはまずはお話しします。


デフレのときは、需要が不足しているため、お金をあまり使わない人や会社が多くなります。


それでは景気がどんどん悪くなってしまいますから、お金回りを良くしなければなりません。


「じゃあ、お金の量を増やせばいいじゃね?」ということで


通貨の量をコントロールしている日銀により、お金の量を増やしてもらう政策のことを、金融緩和といいます。


お金の量を増やす方法は、銀行が持っている国債を買い取るだけですから、実際にお金を輪転機で刷っているわけではありません。


銀行からすると持っている国債が減り、その代わり現金(日銀当座預金)が増えたということになります。


金融緩和によりお金の量が増えることで、


「そんなにお金を増やしたら、お金の価値が低くなってしまうから、ハイパーインフレになるよ~!」と言われることがあります。


ただ、第二次安倍政権により300兆円以上の金融緩和が行われていますが、現実を見ると、ハイパーインフレどころか、少しのインフレにもなっていません。


いまだデフレ継続中です。


一般的に考えれば、お金の量が増えれば、お金の価値が下がってしまい、インフレになりそうですよね。

なぜインフレならないのかというと、お金の量が増えても、お金回りが良くならない限り、インフレにはならないからです。


通常は会社が銀行からお金を借りて、そのお金で事業を拡大して利益を増やして、従業員の所得が上がり、所得が上がれば、買い物する額も増えていきますから、どんどんお金が回っていきます。


でもそうならない理由は、デフレで需要がないためです。


需要がないのに、会社は事業を拡大しようとは考えません。


逆に、不景気のときに会社は攻めずに守りに入ります。


具体的には、入ってきたお金を借金の返済に回したり、貯蓄に回したりします。


金融緩和によって、お金の量を増やしても、借金の返済や貯蓄に回ってしまうと、お金回りは良くなりませんから、結局景気が上がることはありません。


インフレどころかデフレのままなのです。


インフレとデフレの政策の違い」という記事でも書きましたが、金融緩和だけでは景気が良くなることはありません。


ハイパーインフレ?なんて夢みたいな話なんですね。


じゃあ、そのうち景気が良くなってきたら、ハイパーインフレになるのかというと、それもありません。


景気が良くなってきたら、願ったりかなったりですが、景気が過熱しそうになったら、景気を抑制する政策を取ればよいのです。


景気を抑制する政策については、日本は得意中の得意ですから、得意のインフレ抑制策を行えばよいのです。


次回は、ハイパーインフレになる?理由その2である、「日本が財政破綻するから」について書いていきます。


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