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ハイパーインフレはあるのか 財政破綻はあるのか

今回も前回に引き続き、ハイパーインフレになるから大変だ~と言っている人達に騙されないように、経済について学んでください。


ハイパーインフレになると言われる理由

そもそもハイパーインフレの定義は年間で物価が130倍になる現象です。

まあ、普通に考えてそんなことないですよね。


じゃあ、なぜそんな非常識な事態になると言われるのでしょうか。


ハイパーインフレになると言われる理由は以下の4つです。


1.日銀がお金をたくさん刷っているから

2.日本政府が財政赤字で国家破綻するから

3.人口が減少して供給能力が落ちるから

4.大きな災害


前回は、1の日銀の金融緩和について書きましたが、今回は2の国家破綻論について書いてきます。


最近はそんなことはまずあり得ないということは常識になりつつある話ですが、基本的なことを知っておきましょう。


国家破綻って何か

そもそも国家破綻とは何かというと、日本政府が借金を返済できなくなることをいいます。


個人の借金で考えてみると、例えば家を買うために住宅ローンを組んだとします。


住宅ローンは毎月利息も含めて少しずつ返済していきますよね。


何千万という大きな額でも、毎月少しずつ決まった額を返済していれば、何の問題もありませんよね。


でも住宅ローン以外にも、車のローン、クレジットカードでのローンなどが、膨れ上がっていくと、毎月の返済額が大きくなっていき、


その額が大きくなりすぎると毎月の支払ができなくなってしまい、家計が破綻するということになります。


要するに借金は、返済できれば問題ないし

逆に返済が滞ってしまうとアウトということですね。


返済ができなくなったらアウトというのは、日本政府の借金も同じ考え方です。


国の借金という誤解


ちなみに日本政府の借金を、国の借金として報道されますが、国の借金という言葉はあいまいすぎて、誤解を招きます。


国の借金が1000兆円を突破して、国民一人当たり約800万円の借金になるとよくテレビのニュースや新聞で報道されますが、


国の借金と聞くと、日本が外国から背負った借金という印象を持ってしまいますよね。


日本がたくさんの国からお金を借りていて、その返済ができなくなり国家破綻する、というイメージを持ってしまいますが、このイメージは完全に間違っています。


日本は外国に貸しているお金が世界一多い国です。


貸しているということは、利息とともに返済してもらう立場ですから、他の国と比べるとお金持ちの国なのです。


日本政府の役割


先ほど話したように、国の借金と言われるものは、日本政府の借金です。


じゃあ、日本政府ってなぜ借金をするのでしょうか。

そもそも収入がたくさんあれば借金はしないはずですしね。


まず、日本政府は何にお金を使っているのかを考えてみましょう。


日本政府は、国民が安心安全に暮らせるように、国を運営する義務がありますから、色々とお金がかかります。


国の安全を守るために、防衛する費用や、国民を犯罪から守るための警察などの費用、災害が来ても大丈夫なようにダムや堤防を整備したり、経済活動が活発になるように、高速道路や新幹線などの移動手段を発達させたり、病気やけがをしても安価で治療が受けられるように、健康保険の制度を維持したり、高齢になっても生活できるように社会保障や年金制度を充実させたりなどなど


国を運営するということは、細かいことが本当にたくさんありますが、日本政府はその方針を決めて、予算を配分していきます。


ただ、予算を配分するには、収入が必要になります。

日本政府の収入は何かというと当然税金ですよね。


国民一人一人や利益の出ている会社から税金を集め、そのお金を国の運営費に充てていきます。


その税金だけでは足りない場合にはどうするのかというと、国債を発行してお金を借りるわけです。


これが政府の借金であり、新聞やテレビでいわれる国の借金と言われるものです。


ちなみに国債を発行していない国はほとんどありませんから、どこの国の政府も税金だけではなく、借金をして国の運営をしているということになります。


政府は誰からお金を借りるのか


政府は国債を発行してお金を借りるわけですが、


日本政府に一番お金を貸しているのは誰かというと


1位が中央銀行(日銀)で、国債の約44%を保有しています。

2位が民間銀行で、約43%保有しています。


ちなみに海外の日本国債保有率は6%ですから、94%は日本国内でお金を集めています。


だから国の借金と言っても、外国からお金を借りているわけではないので誤解しないようにしましょう。


政府が借りたお金を返済できなくなることはあるか


借りたお金は利息をつけて返済するというのは、政府の場合も同じです。


返済ができなくなると、個人と同じように政府も破産状態に陥るわけです。



では、政府のデフォルトはあり得るのでしょうか。


結論から言うとあり得ません。


なぜなら、政府には通貨を発行する権利があるからです。


会社や個人の場合、借金の額がどんどん積みあがっていくと、収入がたくさん増えていかない限り、そのうち返済ができなくなりデフォルトします。


政府の場合、返済で足りない分は


通貨を発行して返済に回すことができるのです。


通貨を発行している機関は日銀ですから、日銀が通貨を発行して国債を買い取るということをやるわけです。


要するに前回話した金融緩和政策をやるだけなんですね。


実はこの金融緩和政策をすると、日本の政府の借金は減ります。


なぜなら、日銀は政府の子会社なので、政府は返済しなくてよくなるからです。


そんな都合の良い話があるのかというと、実際にガンガンやっています。


だから日本政府の借金は今減っているのです。


でもそんなにたくさん金融緩和政策をすると、ハイパーインフレになって破綻する~という人がいますが、


金融緩和は何年も前からやり続けていますが、ハイパーインフレどころかデフレを脱出することもでてきていないことは、前回お話しした通りです。


もちろん無制限にはできませんが


デフレの時に、インフレ率を上げるためにやる政策としては、まっとうな政策ですから、これでハイパーインフレになるなんてことは、デフレで困っている日本ではあり得ません。


デフォルトする条件


ただ、通貨を発行できる政府がデフォルトするときが1つだけあります。


それは、外国の通貨でお金を借りたときです。


さすがに外国の通貨を発行することはできませんから、その場合は、自分の国の通貨と外国の通貨を交換しなければなりません。


例えば日本政府が、円建てではなくドル建てお金を借りた場合は、当然ですがドルで返済しなければなりませんから、円をドルに交換します。


通貨の価値は需要と供給の関係で決まりますから、需要が高い通貨ほど価値が高くなります。


例えば円をドルに交換する人が多いときは、ドルの人気が高いということになります。


その場合、ドルの価値が上がります。


逆に円の人気が低いということですから、円の価値が下がります。


だから、円を他の国の通貨にたくさん交換するほど、円の価値が下がっていくということになります。


円の価値が下がれば下がるほど、他の国の通貨と交換するときに、よりたくさんの円が必要となります。


人気のない通貨はますます誰からも相手にされなくなり、ますます価値が下がっていき、


もう通貨を発行することもできないぐらいに価値が下がっていくと、返済不能状態になってしまいます。


国家破綻する~と言っている人は、おそらくこのような事態を想定しているのかもしれませんが、

日本政府の借金は、すべて円建てです。


だから、借金の返済をするのに円を他の国の通貨と莫大に交換しなければならないことはありません。

仮に円の通貨価値が下がっても、それで返済不能になることはないのです。


通貨発行権のある日本政府が返済できなくなるということはあり得ないということを覚えておきましょう。


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